用語集

ビット・ドリル

ビット・ドリル 【英】 bit,drill

 

ビットは主として刃先の先端(穂先)のこと、転じて錐状刃物のことを指す。 ドリルは軸方向に回転しながら主として穴をあけるねじれ錐の総称。

・ルータビット(router bit) ビットの中でも最も多く用いられている標準形ストレートビットは刃数から3枚刃、2枚刃、1枚刃の3つに分かれ、実用上、刃先円直径15mm以上が面取り用として、面形刃(シェープトビット)があり、一般に大型で、2枚刃を普通とし、ねじれ刃形式のタイプもある。カッター同様、ひょうたん・ぎんなん・さじ・坊主などの各パターンでの飾面加工が出来るつけ面ルータビットをはじめ、ガイドが付いたタイプまで多様化している一方、オリジナルデザインに合わせたオーダー製品もかなり一般化している分野でもある。

・ダフテールビット (dovetail bit) 鳩尾ほぞ接ぎ盤で用いる蟻溝加工のエンドミルカッターにあたり、引き出しの前板と側板の継の溝切に使う。左回転用のものと右回転用のものがあり、一般にねじ込み取り付け式であるが、ストレートシャンクのものもある。

・フラッシュビット (flush bit) フラッシュドア、建具などの額抜き用に使用するビットであり、片面用と両面用とがある。

・木工用ドリル (drill または twist drill) ドリルは錐に比べて丈夫で、ねじピッチが大きく、高速回転で強力せんこうに適する穴あけ専用刃物。普通は先端が円錐形になっているが、木工用には先端にけづめとねじのない中心錐(ドリルポイント)を付けたものが用いられる。

・のみ (chisel) のみ刃は角のみ盤に使う中心錐なし、けづめのみの方形薄刃のみ、ねじれ錐の種類に分れ、すべて押し(突き)のみ用のタイプである。

これら、ビット・ドリル類の刃物にはほぞ(ジャンク)が付いた物がほとんどで、これをストレートシャンクのコレットチャックまたはスリーブ締めで主軸に取り付けて作業を行なうのが通例。この他、チップ交換方式によるストレート・フラッシュ・目地払いなどの各種ビットの替刃式タイプも登場し、刃物セッティングのわずらわしさを解消する画期的製品として話題を集めている。