用語集

数値制御ルータレース

数値制御ルータレース 【英】 numerical control router lathe

 

■慣用語・別称
NCルータレース

■機械の構造
ルーターヘッド、主軸台および芯押し台を備え、数値制御(NC=NumericalControl)により工作物をフライス削りする木工旋盤。通常、X、Y、Z軸制御によるNCルータのテーブル上に、主軸台、芯押し台などのルータレース装置を装備したもので、通常、工作物の旋回もNC制御で行なうため4軸制御の構造となっている。 ルータヘッドの数を増やすことによって、一回のセッティングによって複数の加工が可能となる。  

■概要
数値制御によって、加工するため、ならい装置を必要としないことが最大の特徴とする。しかも、高精度の加工が可能であり、従来、木工旋盤や専用機だけでしか加工できなかった旋削加工とルータ加工を同時に行なえるようにした功績は大きく、同機の登場によって複雑曲線をもった木材加工品の開発の量産化を可能にしている。数値制御ルータレースの特徴は
①作業の熟練を必要としない(木工旋盤の場合、バイトのコントロールを手で行なうため、特に熟練を必要とする)
②試作も容易
③製品の精度が高く、ばらつきがない
④製品のモデルチェンジの都合、ならいモデルが必要なくなり、また専用機のように機械自体が使えなくなることもない。
加工を指令するNCテープの作成方法としては、従来のマニュアル計算の方法から、自動プログラミングによる方法、モデルを倣うトレーサシステムの方法があるかトレーサシステムが一番簡便と、いうことになる。 応接セット、食堂セットの家具工場ではいすの脚部、座卓、テーブルの脚部、そのほか装飾用のくり棒、棒もの、脚ものの複雑な成形加工、彫刻模様彫りに使用される。 また、住宅洋風化にともない住宅部品工場では、階段手摺りなどの装飾部品をはじめとする内装装飾部材の加工にも威力を発揮している。