用語集

ならい旋盤

ならい旋盤 【英】 wood copying lathe,wood profiling lathe

 

■慣用語・別称
コッピングマシン コッピングレース プロファイルレース

■機械の構造
複数の加工材の取付け軸とモデルの取付け軸をそなえ、両方を回転させてモデルに密着させたトレーサと刃物とを同一の刃物台で連結させ、一回のセッティングで複数の加工を行なう木工旋盤。加工材の取付けは、通常水平式とするが、垂直式タイプもある。 モデルと加工機は低速で回転するが、刃物は毎分5,000から10,000回転の高速で回転してモデルの形状にしたがって自動切削する。
・木工カッタ旋盤 (英)wood shopping lathe〕  加工材を取付ける主軸台、芯押し台とその回転機構を備え、加工材と平行にカッタ軸を配し、その回転機構があるカッタ軸には所定の曲線刃先を持つ総形カッタが取付けてあり、高速回転させる。  カッタは、加工曲線の創造と再研摩が容易にできるように、必要に応じて数個に分割してある。  

■概要
木工旋盤といえば、刃物を手で持って、これを手加減して加工材に押し当てて切削作業を行ない、所定の加工物をつくりあげるのであったが、これでは加工物の仕上がりが、作業者の技能、熟練に左右されることが大きく、また、作業効率も悪い。これの能率化、均一製品の量産を目的として自動化されたのが、この木工ならい旋盤とカッタ旋盤である。  木工ならい旋盤は、応援セット肘かけ、テーブル、いすなどのネコ脚、銃床などの異断面を持つ工作物を機械的に量産できるようにし、木工カッタ旋盤は、複雑な曲線の加工をきわめて能率的、かつ安全に行なう。木工ならい旋盤は、特殊加工を主作業とする専用機となるため使用分野は限定されるが、木工カッタ旋盤は、ウインザー調の食堂イス、階段手摺などの量産を志向する家具工場、住宅部品・部材メーカーバットなどのスポーツ用品メーカーで使用される。  なお、JIS-B-0114-1975「木材加工機械の名称に関する用語」によると「木工ならい旋盤」とは、いわゆる業界でいうコッピングマシンをさしているが、これとは別にJISにはもり込まれていないものの、バイトの移動を一定の形板に沿って行なう木工旋盤を業界では「木工ならい旋盤」という名称で生産している。