ダブテールマシン
ダブテールマシン 【英】 dovetail machine
■慣用語・別称
ダブテール
■機械の構造
複数の主軸とならい装置を備え、あり形カッターにより一対のあり組手を加工する木工フライス盤。回転する刃物軸と前後・左右のガイド板に沿って、手動ハンドルで移動する垂直・水平定盤から構成され、鳩尾形状の組手取り加工を行なう。
■概要
ダブルテールとは英語で「鳩の尾」を意味し、鳩のシッポの形をした「ありほぞ」と「あり穴」加工するための機械。この組合せ方法は、収納家具の引出の前板と側板との接合に古くから用いられているもので、組子の形状が前板正面からは見えないにもかかわらず、引き出す方向に対して強度を発揮すると同時に、接着剤の接着効果が十分に発揮していない状態でも、構造的な接合度によって、前板を引っぱっても破損しないというすぐれた特徴をもっており、中級、高級品の製品には必ず採用されている。 名人芸を必要としたこの「あり組子」加工が、このダフテールの登場によって、手加工に比べ数百倍の速さ、しかも正確にそして熟練を必要とせず加工ができるということになった。 垂直に立てた引出しの側板の裏側に対し前板の木口を「あり」ピッチ(刃物ピッチ)の半分だけずらして密着させ、双方を一度のセッティングで加工する。 コーナーロッキングマシンとならんで、収納家具の引出し、精密組手を必要とするキャビネット、家電製品などの分野では必要欠くことのできない機械となっている。