むら取りかんな盤
むら取り二面かんな盤 【英】 levelling and thicknessing planer
■慣用語・別称
むら取り二面
■機械の構造
板の基準面を削り出す自動送り装置のついたかんな盤のことで、通常、手押しかんな盤のうえに個々に作動するスプリングによって材料を押す爪(スパイク)付のエンドレースチェーンの自動送り装置を装備した機械となっている。板面を加工する場合、加工面積が大きいため切削抵抗が大きくなるので危険なことから、手動送りするかわりにエンドレスキャタピラチェーンによって自動送りするもの。むら取り装置の機構として①手押しかんな盤の横に据え付け、必要に応じて180度回転させて、かんな盤の上部に固定するタイプのもの②かんな盤の4隅に支柱をたて、これにむら取り装置を組み込んだものがある。機構的には、回転する2本のかんな胴とむら取り用送り装置を備え、加工物の基準面と厚さ決定を行うかんな盤。1回の送りで表裏二面を同時に切削し、特に下面のむら削りしたのち上面を削って厚さを決める。
■概要
むら取りかんな盤における「むら取り」の意味するところは、板材の基準面を作ることを目的とする。なかでも「むら取りかんな盤」は木工の基準作業をする機械としてはなくてはならない機械に属するが、むら取り装置の取り付け方によって、上記①のタイプのものは小型であること、手押かんな盤としての使用も可能であるのに対し②のタイプは広幅大型板用として量産工場に使用されている。「むら取り二面かんな盤」は、一度の送りで表裏を切削、下面をむら取りしたのち上面を削って厚さを決めるため、自動二面かんな盤より合理的というとらえ方もあり、量産工場に適している。